第3章 涙の決意
6月2日金曜日
この日、俺たちバレー部にとってはとても大事な日
インターハイの予選が今日この日から3日間にわたって行われる
この日のために俺らは毎日毎日練習を積み重ねてきた
俺も及川も選手として登録されている
三年にとっては最後のインターハイ
勝って全国に行くんだ
♪~
ポケットの中でスマホが震えた
確認するとからLINEがあった
【頑張れ!!】
たった一言だけだったが、やる気が出た
好きな奴に応援されるってすげえ嬉しい
にやける口元を隠しながら、俺は高校へと向かった
本当は応援に来てほしかったが、バレー部以外はみんな授業がある
授業しねえで応援しに来いとは思うが、昨日さんざんクラスで、言われたからいいことにしよう
高校からバスで仙台体育館に向かう
バスの中は思った以上に賑やかだった
緊張している奴はほとんどいない
みんな自分の好きなことをしていた
及川、松川、花巻はお菓子を持ってきていてお互いに交換していた
遠足気分か、こいつら
「岩ちゃんもポッキーポキポキする?」
俺の目に前に2本のポッキーを差し出す
どや顔する顔がうざくて殴りたかったが、ここで負傷されても困る
俺は大人しく、ポッキーをポキポキした
まぁ、緊張するよりかだいぶましだな
どうでもいい話をしながらリラックスしたほうが落ち着くし