第14章 聖なる夜に
最近は友人たちと部活を見に来る日が多い
だからだろうか
以前より力が入るのは
「岩ちゃん、ちゃんにかっこいい姿見せようと思ってるでしょ」
「まあな」
「……即答だね」
「まあな」
そんなの当たり前だろ
少しでもかっこよく思われたい
でも、確かに力が入りすぎてる気もする
自然体でいかないと、怪我につながるな
そう思い、俺は息を大きく吐いた
* * * * *
部活終わり、部室で制服に着替える俺ら
そんな中、誰かのちいさな呟きが聞こえた
「もう少しでクリスマスか」
そういえばそうだな、と心の中で思う
まぁ、だからと言って何をするわけでもないが
「ねぇ、クリスマスに予定がある人いる?」
わかりきったような声と顔でそういう及川に腹が立つ
しかも、ちらっと俺を見やがって
ぶん殴りてえ
「予定ならある」
「岩ちゃんはそうだよね。わかって……」
「お前らと部活する予定がな」
「「「え?」」」
及川の言葉を遮って俺はそう言った
すると、及川、花巻、松川の声がきれいにはハモった
バタン、とロッカーをしめ、3人の顔を見る