第2章 35円と100万ドル
「分かった!僕に任せて!」
全てを理解した僕は、彼女の手を引き歩き始めた。
「え!?35円の割には、理解が早いじゃないのよ!?」
意外そうに言う彼女の言葉を聞き流しつつ、ズンズン進んでゆく。
裏の路地に入るが、事は一刻を争うようだ!気にせず進む。
「ええ!?…って、ここホテル街じゃない!?しかもラブが付く系のちょ…///
そうなの!? そういうアレなの? このお話そうなの!?///」
彼女は、まだイマイチ自分が置かれている状況を、呑み込めてはいないようだ。
無理も無い、早く連れて行ってあげなくては!
「ま……まって、まだココロの準備がって、だ、大体35円の分際で、100万ドルの美少女の私を手篭めにしようとか、おこがましいのよ!」
僕が35円で、彼女は100万ドルらしい……
思った以上に重症のようだ。