第2章 35円と100万ドル
「ぎゃ、逆にそういう趣向なの!? 高貴な姫が、汚物に汚されるのに興奮する的なの!?」
とうとう「汚物と高貴な姫」とまで来たか……
僕のことは置いといても、自分を「高貴な姫」とか、先ほど自分で言った「おこがましい」が盛大なブーメランだ。
目的地は、もうスグそこだ!あとは扉をくぐるだけ……
「ちょ……ちょっとは、興味が無いことも無いけど、その、ちょっとだけなら…でも、いきなり今日出会ったばかりだし、こういう事は、もっとお互いを知ってからだと思うの!
それに未来人と古代人の間に、万が一にでも子供が出来ちゃったら、歴史を狂わせる事になるわ! そう!そうよ!! 時空間警察の私が、そんな犯罪行為できるわけ無いじゃない!!」
そんな寝言を言う彼女を、僕は強引に「施設」に連れ込んだ。
「……と、言うわけなんです、先生!!」
「ふむ、恐らくこの年代特有の妄想癖……厨二病じゃろう」
「……」
白を基調とした落ち着いた部屋での三者面談。
早い話が診療室である、精神科の。