• テキストサイズ

灰色の人間

第10章 『厄介者』









カランコロン…








新たに来客が来たようだ。




扉を開けて入って来たのは手足が長く中々のスタイルの良い人で服装はカラフルだが着こなせていた。




(初めて見る人だな。そして当然ながら喰種だね)




ちらっと全体を見てから私は気配だけで後を判断し、そのままゆっくりとコーヒーを飲んでいた。


その状態で探り続けてたら金木がオーダーを取りに行った。



すると私のところにトーカちゃんがやって来て、
「あいつは20区の厄介者だから関わらない方がいい」
と忠告して行ってくれた。



その後すぐにトーカちゃんがその人相手にさっさと帰れ的なことを吐いて追い返したが中々引き下がらないようで独特の言葉使いで話ている。



「さっさと失せろ。お前が来るとこじゃねぇんだよ」



「…もう帰るさ。それじゃあ、金木君」
(何時もと違う香りがしたが…金木君かな)




そう言って直ぐに帰って行った。





「何か濃い人だったね」



颯爽と去って行ったあの人のことを思い浮かべながらそう呟いた。


「ちっ。あいつはウザいだけだよ」

「確かに濃かったね」



トーカちゃんと金木がそれぞれそう言葉を残した。




それを耳にしながら私は料金を払って「ご馳走様」と笑顔で一言残してから店をでたのだった。
/ 132ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp