第9章 『家族』
私は家に着いて1人、喰種の親子について考えていた。
ヒナミちゃんという喰種の子供が母親を思って泣いてる姿を見て私は人と喰種の差なんてさほど無いのだと再認識した。
どちらも奪われれば泣くのだ。
その悲しいみを復讐へと向けたり、自分のなかにしまったりと、受け止め方はそれぞれだというだけで。
母親がどういう人…喰種かは私にはわからないがヒナミちゃんを見れば愛情を注がれていたことは間違いないだろう。
そこまで考えて私は、何故喰種と人は相容れないのかを考えた。
地球上で人以外に言葉を話、知能指数の高さも同等な生物なんて喰種しかいない。
だが、喰種は人以外から栄養を摂取できない。
神が仕組んだことなのか…。
食物連鎖の頂点に君臨し続けた人間。その存在を脅かす事が喰種の役目なのどろうか?
もし、人と喰種が共存すれば互いに補うべき部分が見えるはずだ…。
「人と喰種の関係は難しいね。」
ポツリと呟いた。そしてふと考えた。