第9章 『家族』
その後に私は食器を洗い、お風呂を掃除してきた。
アヤトに先に入るか聞いたら驚きの「入らない」という答えが返ってきたので呆れつつも私だけお風呂に入ってくることにした。
風呂から出てからはさっさと布団を敷き、寝る準備に入った。
「アヤトはこっちね。」
と敷いた布団を示してから私は自分の布団へと潜り込んだ。
私は布団の中で札を布団の隅に貼り結界を仕掛けた。
アヤトに私を本気で襲う気がないのはほぼ確信してるのだがもしものことがあれば防げる様に張った。
気配で即反撃出来るだろうが殆ど条件反射の状態での攻撃だと手加減が中々できない。
無意識に相手を仕留める方法を考え実行してしまうからだ。
様はアヤトを殺さない様にするための結界だ。
何故だかわからないがアヤトは殺さない方がいいと直感的に感じている。
時たま、夢や頭の中にインスピレーションとして予知が降りてくることがあるがそれに近いものかと私は考えていた。
「それじゃあ、おやすみ!」
と言って私は電気をリモコンでピッと消した。
「zzz」
「…もう寝息聞こえるってどんだけ無防備なんだよ。こいつ こんなのでよく生きてこれたな」
(まあ、俺は襲う気なんざねぇけどな。だが、流石にこんだけ隙見せられると色んな気も萎えるわ。……とりあえず寝るか)
1人で寝ている#NAME1#を見つめながらそんなことを考えて布団に横になっていた。
(久々に布団でゆっくり寝るな…。少しだけ懐かしいな)
こうして2人は眠りに落ちた。
ヒュ〜
「寒っ!…はぁ出て行くの別にいいけど窓は閉めて行って欲しかった」
(傷はもう治ってるはずだから無事に戻れてるとおもうけど)
アヤトが寝ていた布団は空になっていた。
触ってみたれ冷たいので結構前に出て行ったのだろう。
私はそれぞれが寝ていた布団を片付けて大学へ行く準備を始めた。
今日は久しぶりに早起きしたので あんてぃく にモーニングを食べに行こうと思い何時もより大分早い時間に家を出た。