第9章 『家族』
「よしやるか!
の前にー!!
お腹すいてるんだよね?」
「は?」
(次は何をしだす気だ?)
「さっきボソッと言ってたじゃん。」
「あぁ、あれか」
(もしかして自分の肉でも喰わせるのか?あんだけ抵抗したくせに)
「うん、お腹すいてるんでしょ?
私の血でも飲んだらましじゃない?」
「……。ああ」
(血かよ)
「血でいいならあげる。ちょっと準備するから待ってね〜」
私は先程持ってきた救急箱から新品の注射器を出してきた。
そして自分の腕に刺して血を抜き取った。
「んっ、……。よし!
はいこれ!」
私は自分の血の入った瓶を渡した。
「私の霊力ちょっと混ぜたから回復早くなるはず」
私はグッと握り拳を作り力説した。
「あ?れいりょく?お前変なもん混ぜたのかよ」
(目の前で抜いて んなもん混ぜる隙なんてなかったぞ)
「いや、別に変なものじゃないよ?私の精気?みたいなものだから固形物とかではないしw」
とりあえず飲んで見てよ!と私は押し進めた。
そこまで言うとアヤトは見つめていた瓶を一気に傾け飲み干した。
「どう?味は変になってる?」
(何気にこれ初めてするから感想がほしい!)
「…まあまあ」
(!?なんだこの味!?今まで喰ってきた人間の中でダントツで美味い…!
やべぇ癖になりそうだ)
「もうちょいならあげれるけどいる?」
(よし!美味しいみたい!!
まあ、私の身体から良い匂いしすぎて喰種やら妖やらを呼び寄せてるんだから当たり前でもあるけどね)
私がさう聞くとアヤトは頷いたので先程と同様に血を取り、渡した。