第8章 『仕事』
私への依頼はここ CCGに暮らす、喰種によって親を失った孤児達が最近妙なものが見える、と怯えているらしい。
具体的にどんなものを見たのかを聞くと全員口を揃えて「幽霊」と答えるそうだ。
しかも、最近はこの幽霊が子供達だけでなく職員も目撃されたらしい。
そして、その幽霊は前はそこにいるだけだったらしいが最近は近づいて来るとのこと。
このままにしておくわけにはいかないと夜に見張りを立てたり、原因を捜索したがなにも解らないそうだ。
「このままじゃ仕事の方にも支障が出かねない。それに、子供達も楽しく過ごせない。」
「…私にその問題の原因を探せ、ということですか」
「ああ、そして出来るなら解決して欲しい。
それと君のことは真戸から聞いてね。
あいつが人の事を調べてるのは知ってたが、その目的の人物を最近やっと見つけたと上機嫌だったんだよ。」
「真戸さんから聞いたんですか。
何で私のこと知ってるのか不思議だったんです。
この地域では陰陽師なんて余り必要とされてないですからね。」
苦笑しつつ篠原さんにそう答えた。
「で、話戻しますね。
その目撃された場所に案内してもらえますか?
実際の場所を見ないと対策も対処も出来ないので」
そう私が申し出ると快く篠原さんは案内を引き受けてくれた。