第7章 『宿泊』
「いきなりで驚いたけど、僕は陽菜ちゃんと離れなくていいんだよね?」
私はこの質問に首を縦に振った。
「よかった!
…僕には陽菜ちゃんだけだから……」
(僕のことをわかってて話せる人は君しかいないから)
いきなりの言葉に私は若干顔を赤くした。
告白ではないとわかっていてもこんな事を言われたら嬉しいもので、心がポカポカしてくる。
そんな私の考えには気づかないで、金木は捨てられかけた子犬のように心もとなそうな顔をしている。
「それは私も同じ。
私の能力や体質を知って普通に接してくれる人なんていなかったよ。
みんな気味悪がるか 無視 最近じゃ喰種に間違われることも増えてる。
そんな中でこんな自分を出して話せてるの金木君だけだよ」
私は小さく微笑みながら金木に思ってることを正直にはなした。
すると金木の顔は見る見る赤く染まっていき、何を思ったのか台所に行き「ご飯を作るよ!」と駆け込んで行った。
その後、金木君が冷蔵庫の中身をみたら殆ど食材が無いことが判明し私達はスーパーに適当なご飯を買いに行った。