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灰色の人間

第6章 訪問




「あの、真戸さん。さっきの人がここ最近会おうとしていた人ですか」

「そうだよ、彼女は安部陽菜という名前だよ。それと亜門君、君は警戒心を出しすぎだ、あれじゃ相手にも警戒心を持たせるよ。それに彼女は喰種ではないと言っただろう?」

「そうなんですが、私にはどのような者かわからないので」
(説明はしてくれないのだろうか?…会ってからのお楽しみだと言われたが普通の女子大生にしか見えなかったが……)

「ああ、説明していなかったね。彼女は陰陽師だ。安倍晴明という陰陽師は知っているかね?
彼女はその安倍一族直系の娘だ。
世の中、いや、CCGでも知ってる者は少ないがね」

「陰陽師、ですか。…何故陰陽師に用があるんですか?」
(ますますわからなくなった)

「彼女は妖怪といったものの退治専門だが、その能力が妖怪以外にも通じるんだよ。…喰種とかにね。そして、彼女はとても強い。きっと亜門君も負けるだろうね」



最後の言葉に亜門はピクリと眉毛を反応させていた。



「私が彼女に負ける、と。
いくら陰陽師でなにかしらの能力を持っていたとしても私は負けるつもりはありません。
それより、真戸さんはいつ彼女を知ったんですか?」
(女子大生に負けるはずがない。)

「私が喰種と対峙している時だね。クインケが壊れてて殺られる寸前のところを助けられたよ。
当時の私も信じられなかったが彼女はその相手をクインケ無しで殺した。
そのころ彼女は中学生程度の年齢だったよ。
その時は引き止める暇もなく立ち去られたから探していたんだ」
(あれほどの事が出来る人材は是非ともCCGに欲しいからね)

「なっ!!クインケ無しで…そんなことが可能なんですか…。」
(陰陽師…)

「だから今回のこれは任務外だが、CCGへのスカウトということだよ。
彼女が入れば戦力となることは間違いないだろう」



そう話していたら10分が経過していた。



「真戸さん。もう10分過ぎていますよ。」

「そうだね、少し遅い」




そう言ってドアを見ていた。
すると、





ガチャ







「遅くなりました、どうぞ入って下さい」



私は扉を開けて2人を部屋へと入れた。






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