第6章 訪問
2人の姿が見えなくなった後、私は自分の家へと歩き出した。
(しつこいなぁ、あの人達。ずっと無視してるのにあんな所で待たれたら家に入れないし。暇なのかな?)
そんな事を考えながら私は2人のもとに近づいていった。
すると私の存在に気づいた白髪の人がこちらに向かって来た。
そしてその後ろからガタイの良い男の人もやって来た。
「安部陽菜さん、ですね?」
「……はぁ、そうですよ。何かようですか?」
(捜査官なんかに会うつもりはなかったのに)
「あなたに会うためにここ最近通っていたんですがやっと会うことができました。」
「そうですか。で、なんのようですか?短いならここで聞きますけど」
(隣の人、ずっと私に警戒心を向けてる。…久々に喰種と思われてるのかな?)
「いえ、少し長くなるのでよかったら中で話したいですねぇ」
「…わかりました。なら少し外で待っていてもらっていいですか?散らかってるので片付ける時間が欲しいです。それと、そちらの連れの方に私に対する誤解を解いておいて下さい。」
(さて、部屋に散らかってる札とか片付けないとだ)
私はそう言ってから部屋へと入って行った。