第5章 『食事』
「…金木君おちついた?」
私は顔色が戻ってきた金木に優しく声をかけた。
「…うん、大分よくなったよ」
「ありがとう」、と弱々しく金木は答えた。
そんな金木に「よかった」と微笑みかけた。
「さ!そろそろ私の出番だね!
やっぱりついて来たかいがあったよ」
私は大きく伸びをして椅子を立ち上がり、お皿に残っているサンドイッチをマスターに許可を取ってから食べた。
「そういやお前、『役に立つから』つってきたんだよな?」
「うん、その自信がある」
(一時的にだけど金木君を助ける手助けになるはず)
「一体何をするか教えて貰っていいかい?」
(この子にはまだまだ謎な所が多いね)
「もちろんですよ!」
私はゴソゴソと自分の鞄から一本の黒ペンを取り出した。
「は?これで何するの?」
(わけわかんねー)
「そんなに焦らなくても説明するよ…?」
(わお…トーカちゃんがちょっと怖い)
私はトーカちゃんをなだめつつ説明に入った。