第11章 『レストラン』
もう一度地面にひび割れが起きるほど地面を踏み切り相手の懐へと一瞬で入った。
「はあっ!!」
瞬時に術で小刀を出し、相手の胸辺りを切り裂いた。
「う"、いた…い?………ち?」
とどめを刺そうともう一度小刀を握り直すが
ブシャアァァァ
男は背中から大量の血を噴き出して倒れて行った。
男の腹からは赫子らしきものが露出してあた。
突然の出来事に一瞬事態が全く把握できなかった。
「どうやら彼が今噂の隻眼の喰種だとは知り得ませんでした。
ですが!このディナーを台無しにするつもりはこざいません。…マダムのスプラッタ、タロウちゃんを食べるのはどうでしょう?!」
そう平然と周囲に問いかける。
それに対して一人だけ「ああっ!私のタロちゃんになんてことするのよ!」叫ぶ女性がいた。
彼女がマダムなのだろう。
そんな彼女に月山はまたしても平然と「代わりを2、3人よういします。」という。
その言葉にマダムは「それもいいわね!タロちゃんを食べちゃうのも一興ね!!」と簡単に了承した。
こうした一連の流れが目の前で繰り広げられた。
そして月山がこちらへと足を進めた。
「少々、刺激的過ぎたかな。…今日のことは忘れてくれ。」
そう、私達にだけ聞こえるような小声で呟いた。
「…。」
(今はこいつに乗ってここをでないと。)
私はこいつを殺してしまいたい欲が湧いていたが理性をフル活動して押さえ込んだ。
こうして私達が殺されない代わりに男が別室へと運ばれていった。