第11章 『レストラン』
「どうする?金木君…もう2人だけになっちゃったよ」
(どうにかして出口作らないと)
「2人で掛かればあいつを倒せるはずだ」
「ん、じゃあ私が囮になるよ」
(殺されてる順番が月山の紹介順と一致してる。
てことは、次は私のはず)
「だめだ!そんな危険なことさせられない!」
「大丈夫。あんなノロマに捕まったりしないよ。
でも、今は大きな術を使えないから援護は宜しく」
それだけ言うと私は男と対峙した。
男は予想通りに私を次の標的にしたようで血塗れになった糸鋸を握りながらこちらへと向ってきた。
「やっぱきた」
(コーヒー飲んで無くて本当によかった。
流石に体内に直接入ったら多少は効果出るかもしれなかったし。)
私は巨体を揺らしながらこちらに爆走してくる男と一定の距離を開けながら走っていると、男の横腹目掛けて金木が蹴りをかました。
横からのいきなりの攻撃に男はバランスを崩して床に転がった。
ナイス!と思って金木を振り返ると床に膝をつき震えてる金木がいた。
私はその異常事態に直ぐ様金木の元へと駆け寄った。
「どうした!?」
(何があったの?)
「う…身体が動かない…」
(いつの間に何か盛られたのか…?)
見た感じ麻痺系の薬を気づかないうちに盛られたようだ。
「そろそろ効いてくるころです。
今回は鼻が良いためコーヒーに口をつけない者がいる可能性があったため、無臭のガスにて身体を動かなくしています」
(…人間の方が遅いというのはどういうことだ?)
「ガス…」
(じゃあ#NAME1#ちゃんも動けなくなってしまう!)
「ガスか。ならよかった」
(それなら2人とも倒れるっていう最悪のケースはないね)
「ぅ、何が大丈夫なの?」
「ん?私ね、家業的に呪殺とかもするから恨まれることもあるの。だから毒を盛られても効かないように普段から色んな毒に身体をならしてるの。」
だから大丈夫だよ。
「そんな人間がいるのか」
(ほう。興味深いね…。それが君からのサンドイッチの秘密かい?)
上がざわついてるが気にせず目の前の男を見据えた。