第11章 『レストラン』
「ねぇ、金木君。ここのことどれぐらい知ってる?取り敢えず普通のレストランじゃないことは初めからわかってたでしょう?」
(そろそろ聞かないと対策も立てれないや)
「…巻き込んでごめん。ここは喰種のレストランだと思う。僕も存在は最近知ったんだ。」
「そっか…。んじゃ、どういうことをする場かはわからないってことか」
(そっか…。臨機応変に対応するしかないってわけか)
私は自分が考えてた事より重大なことになってるという事実にようやく気付いた。
ここのレストランが喰種の為のもので、尚且つ会員制だということを含め、喰種の中でも限られたものしかで入りできないのだろう。
そして、レストランとなればやることは食事。
では、喰種の食材といえば…?
人間だ。
「飛んだ巣に飛び込んだみたいだ…」
(私の推理が外れてれば良いのに…)
と思った矢先に天井がギギギっと音を立てだしたかと思いきやゆっくりと開けて行き、私達の目の前に1番最初に飛び込んだのは豪華なシャンデリアだった。
「ようこそ、紳士淑女の皆様。
本日食材は、こちらの四名です!」
そう高らかに宣言したのは顔を仮面で隠してるが紛れも無く月山 習だった。
そして、現状に着いていけなくてオロオロする男性、顔を真っ赤にして怒る女性、必死に冷静さを保とうとする金木、冷ややかな目で月山を見据える私を指し示した。
どうやら私達は本日の食材に選ばれた者達のようだ。