第5章 昔話
ミグラside
私は…。
兄さんのそばにいれない。
私がいても、兄さんは悲しい顔をするだけだから。
でも、兄さんには幸せになって欲しい
幸せな世界を作ってほしい。
この世界の王になるのは兄さんだよ。
私はそれを守れればいい。
もし・・・私の望みがかなうなら、その新しい世界を兄さんのそばで見守れればいい。
私には…。
幸せになる資格なんて最初から存在しないのだから。
ごめんね・・・アラジン。
君はとっても優しい子だね。
私の話を聞いている間も、今も、とっても悲しく、傷ついた顔をしていた。
ありがとう。
ごめんね…うそをついて。
君にすべてを話せる日はきっと来ない。
もちろん、兄さんやモルジアナにも。
アラ 「え?それってどういう…?」
ミグ 『そろそろ入れば?
シンドバッド。』