第2章 第ニ章
「部下達が緋村抜刀斎の行方を追っているので緋村抜刀斎の居所は掴めるのですが、神谷道場の面々の顔を知らないようで……。僕も調べが足りなくて神谷道場の面々の顔を知らないんですよ。すみません。でも、神谷道場の師範代と門下生の名前なら調べてあります。神谷道場の師範代の名は神谷薫。門下生は一人だけ。明神弥彦という名です。あなたにはこの二人を見つけ出し始末してもらう事から始めましょうか。それと、神谷道場に出入りしている女が一人居るらしいです。この女が五人のうちの一人でしょう。始末してください」
「……はい」
とんでもない事になっちゃった……。
悪事に加担する事になっちゃった……。
でも……。
私……宗次郎さんが悪い人だとはどうしても思えない。
私を助けてくれたし……。
だから宗次郎さんについてゆく。