第1章 第一章
私と宗次郎さんはお父さんとお母さんの遺体を土に埋めた。
私は土の上に覆いかぶさり号泣した。
「絶対に……っ許したくありません!!こんな理不尽な世の中を……!!私っ強くなりたい!!」
「……その心があれば志々雄さんのもとでやっていけるでしょう」
「なんでもします。なんでもしますから私を強くしてください!!!!!!!!!!」
「はい。もちろんですよ」
宗次郎さんが優しい声で言った。
私は立ち上がり、涙を拭き、顔の血を拭い、着物の土を払った。
「行きましょうか」
「はい」
宗次郎さんの言葉に応えて私は宗次郎さんと共に歩き出した。