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宗次郎さんのそばに

第1章 第一章


刀を腰に携えた目の前の男とすれ違う。


……?


――!!


剣気!?


刀を携えた男の方を振り向くと、血しぶきと血糊が私の顔を覆った。


――え?


お父さんとお母さんの首から血が吹き出ている。


足元にお父さんの首が転がっている。


「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


私は悲鳴を上げた。


お父さん……!!お母さん……!!


この男が……!?


許さ……ない……!!


許さない!!!!!!!!!!!!!!!!!!


私は血だらけの刀を舌で舐めている男に向かって構えをとった。


「んあ?はっはっは若い女。そんなひ弱な体で俺に立ち向かおうって言うのか?」


「黙れ!!!!!!!!!!!!!!!」
私は刀を男の腹に抜刀した。


しかし男はサッとかわした。


男の刀が私の頭上から振り下りてくる。


ゆっくりと、時がゆっくりと進むように錯覚した。


走馬灯が走る。


小さい頃から今までの。


私……死ぬの……?


こんな所で……?


でも……お父さんとお母さんが……死んじゃっ……たから……私も……死んでもいい……もう……死んでも……。
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