第2章 第ニ章
「大丈夫ですか?」
宗次郎さんの声に我に返る。
宗次郎さんが私から離れて私を抱き抱える。
「っ……」
宗次郎さんの顔が……近い……。
美しい……宗次郎さん……。
宗次郎さんが私を布団に寝かせる。
そして布団をかけてくれる。
「ろうそく消しますよ。もう眠りましょう?」
宗次郎さんがろうそくを消して、暗闇と静寂が広がる。
死後の世界ってこんなに暗くて静かなのかな……とかそんな考えが頭をよぎる。
……?
宗次郎さん……どこ……?
宗次郎さんの気配がしない……!!
「大丈夫ですか?」
!!
私の真横に宗次郎さんが……。
この人……恐ろしい。
気配がしない人なんて初めて。
凄い達人の域……!!
宗次郎さんってやっぱり物凄く強いんだ……!!
手の甲に宗次郎さんの手の感触。
温かい体温が伝わってくる。
少しだけ心臓が跳ねる。
同時に安心感が広がる。