第1章 とある少女のお話
道中は厳しくなく、2週間ほどで、北の暗黙の森に着きました。
しかし、死者の都は見当たりませんでした。
しかし、真理はどうしても、見つけ出したいと考え、
森の奥へ奥へと歩き出しました。
しばらく歩くと、霧が晴れてきました。
そして、なんと都が目の前に現れたのです。
その都は誰もが笑顔で、幸せそうでした。
真理は人に声をかけました。
すると、人々は歓迎までしてくれました。
真理はここの人たちはなんと良い方たちなんでしょうと思いました。
しかし、夜になると一変。辺りは静まりかえり、
建物もふるびた外観になり、まさしく死者の都の名にふさわしい
場所に変わってしまったのです。
「ま、幻だったの……?」
真理は、慌てて、都から出ようとしました。
しかし、突然後ろから、捕まえられ、
首筋に痛みが走りました。
真理はそこで、気を失ってしまったのです。