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吸血鬼さんと禁断の恋

第5章 因縁


私は驚いた。
トーマはそういうこと気にしないのかもしれないと思ったけれど…
「真理が嫌ならいいよ…まぁ、ひとつの部屋に男女が一緒に寝ることになっちゃうからね」
気にしてはいるようだ。
「あ、ありがと…じゃあ、トーマの部屋で寝させてもらいます」
トーマは目をぱちくりさせ驚いたけれど、
そのあと頬を赤く染めていた。
「それより、ひとつ聞いていいですか…」
「うん、何かな?」
ひとつ不思議に思っていることがある。
「どうして、出かけるって言ったのに…ここにいるの?」
一瞬トーマの顔に影が見えた。
「ちょっと、ね。ミハエルを追い出す口実を作ろうかと」
ミハエル辺りからうっすらと笑いながら言っている。
「嘘…ですか」
「あ…あはは、まぁ、真理が心配だったからね、
 客人を残して出かけるのもなんだったし」
ごまかそうとしているのは分かった。
だから私はあえてこれ以上聞かなかった。
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