第4章 秘密の部屋
「どうしてこの部屋なの…そう思ってるね…」
見透かされた…
心を読むこともできるの…?
「この部屋なのは…この道具を見せたかったから。
これらは全部、父さんのものだったんだ。」
祖父の…もの…
「ちょっと変わった趣味を持っていたらしくてね、それと…あれ…」
そう言って、私の後ろを指差した。
「あれは…私…!?」
私の絵が飾られていた。
「ああ、多分ね。父さんが急に持ってきて、ここに飾っておけって言ったんだ。
どうせこの絵を眺めながらなにかしようとしてたんだろうけど。」
まるでもうできないような言い方だ。
「父さんは死んだ。殺されたんだ、ミハエルにね」
「ミハエルに…どうして…!」
「…さあ、ただひとつ言える。僕への裏切り行為…僕は化け猫の一族に嫌われててね、ミハエルもその一人さ」
嫌われている…なにかしたのだろうか…
そして、嫌われているのにどうして側に置いているのか、
嫌っているのにどうしてミハエルはトーマの側にいるのか不思議だ。
「だから…ミハエルの言うことは聞かない方がいい。
話は終わりだよ、さっきの部屋に戻ろう。目を閉じて」
まだ聞きたいことはあったが目を閉じた。