第3章 彼の正体
部屋の中はよく見ると、所々に黒いしみのようなものが点々とある。
そのしみはぬいぐるみにもついている。
まるで血の痕のようでファンシーなぬいぐるみたちが怖く見える。
机の上を見ると開きっぱなしの日記があった。
読むのは少し失礼かと思ったが、私は開いてあるページだけ、少し読んだ。
その内容はその日1日のことを短く書いてあるだけだった。
私としては特にめぼしい内容では無かった。
更に部屋を見渡す。
端に大きな本棚があり、ビッシリと本が並んでいる。
ほとんどが英語で題名が書いてある。
しかし、ひとつだけ周りの本とはあきらかに違う、
古そうな本があった。
私はその本を無意識に手に取り、読み始めていた。