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HQ短編‼︎

第5章 【オメガバース】 月島 影山 菅原


【同輩マネ夢主(α)×影山(α)】

――その男、天才。
球体が重力を伴って体育館の床へ影を落とす。
対して彼は四肢の力をしなやかに緩めて、だけれどもすべての神経は、すべての意志は、その美しい指先に注がれている。
その指によって、バレーボールは会場にのしかかる圧に逆らってみせた。

自由で、綺麗で、鮮やかで、わたしの筆舌では尽くしがたい、なんてうつくしい、軌道だろうか。
彼らの側で、けれどコートの外から、ずっとずっと見てきた。見ている。今でも、この目が瞬きを忘れるほどに、ずっと。
その緻密すぎる流れは、球を敵に打ち付ける「弾道」となるべく、ひとりの烏の手へと進む。その背からはまさに覇王と言っていいほどの、存在感。
バネが大地を蹴る。
腕が明確な意志を持ち、彼らの繋がりを集約する。
響く、いっそ静寂の歓声。
開始1球目、会場は烏野高校の攻撃によって騒然となった。
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