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High School

第12章 オマケページももこ篇 初恋


今日は珍しく部活が休みになった。
センパイは生徒会の仕事が忙しいらしく、「先に帰って。」と言われて一人で下校中。

今にも雨が降りそうな曇り空。
いつもの帰り道をのんびり歩いていると、懐かしい声があたしを呼び止めた。

「ももこ!」
「翔ちゃん?」
そこにいたのは中学の同級生、翔ちゃんだった。
「久しぶり!元気?」
「あぁ。」
「翔ちゃんどこの高校行ったんだっけ?」
「J商業。ももこはブイ学だろ?」
「うん。」
翔ちゃんは何か言いたそうにしてる。
「どうしたの?」
「あのさ…」
なんか顔赤いし。
「俺、ずっと謝りたくて。」
「え?」
「あの日の放課後のこと。」

翔ちゃんとあたしは結構仲が良かった。
実はあたしは翔ちゃんのことがちょっと好きだったりした。
でも思春期の同級生達はいつもあたし達を冷やかしていて、なかなか想いを伝えられなかった。

そんな中3のある日の放課後、部活帰りに忘れ物を取りに教室へ寄ると、何人かの男子が残って話をしていた。その中に翔ちゃんの姿もある。
あたしが声を掛けようとした時だった。
「オマエももことどうなのよ?」
クラスメイトの一人が問いかける。
「オマエら両想いなんだろ~?付き合っちゃえよ~!」
「そんなんじゃねぇよ!」
「隠すなよ!好きなくせに!」
「別に、アイツのことなんて好きでも何でもねぇよ!」
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