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High School

第11章 Class7.V-1GP No.1男は愛する者を警護せよの巻


准一ははなを中庭に連れて行き、並んで座ったまましばらく黙っていた。

「俺でいいの?」
「え?」
「俺、つまんないよ?」
「そんなこと!」
「中学ん時も、同じようなことがあってさ。」
「同じ?」
「好きなコがいて、そのコも俺のこと好きで、付き合ったんだけどすぐフラれちゃって。後で知ったんだけどさ、他の女子に嫌がらせされてたんだって。それが辛かったんだって。俺、気づいてやれなくて…」
准一は悔しそうに下を向いた。
「それからさ、しばらくしてまた彼女ができて。でもまたすぐフラれちゃった。今度は、『飽きた』って言われてさ。ほら、俺いっつもこんなテンションだから、『つまんない』って。『顔が好きだから付き合っただけ。もう見飽きた。』ってさ。だから、俺の外見が好きなら…」
「そんなんじゃありません!」
はなは准一の言葉を掻き消すように否定した。
「そんなわけないじゃないですか!」
しっかりと准一の目を見つめて、もう一度言うはな。
「先輩は、覚えてないかもしれないけど、入学式の日…私、道に迷って、遅刻ギリギリで、教室入ったらもう誰もいなくて。体育館の場所がわからなくて迷ってたら、岡田先輩が声掛けてくれたんです。それで、体育館まで連れてってくれて。その優しさが凄く嬉しかったんです。」
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