第7章 Class5.ごーくんのライバルは誰!?の巻
「悪いことしてるわけじゃないんだから、堂々としてようよ。ももちゃんは俺の中では世界一魅力的な女の子なんだから、もっと自信持って!好きになったのは俺のほうなんだから。」
博が笑顔でももこの髪を撫でる。
「それに、俺だって自分に自信なんてないよ。ももちゃんの目に俺がどんな完璧な男に映ってるのか知らないけど、でっかい宇宙から見れば、地球の中のちっちゃな日本の中の、東京の中の一角の高校の副会長なんて、ものすごくちっぽけなものだろ?俺は、そんな小さな高校に通ってる普通の17歳の男だよ。ま、明日で18だけど。」
「えっ!?センパイ明日誕生日なんですか!?知らなかった。どうしよう…」
「言ってないんだから当然だろ?聞かれないのに自分から言うのもカッコ悪いし。」
「プレゼント、何がいいですか?」
必死に聞くももこを博はそっと抱き寄せた。
さっきとは違い、ゆっくりと博の顔が近づく。ももこはそのままゆっくり目を閉じた。
これが二人の本当の初めてのキスだったのかもしれない。
「これでいい。」
「え?」
「プレゼント。ももちゃんがずっと傍にいてくれるならそれでいいよ。」
博は優しく微笑むと、ギュッとももこを抱きしめた。