第7章 Class5.ごーくんのライバルは誰!?の巻
「なんだよオメェ!」
いきなり頭を掴まれた剛はかなりご機嫌ななめだ。
「目上、若しくは年上と話す時は敬語を使えないと、社会で生きていけないですよ、森田剛くん。」
博も珍しく恐い顔をしている。
「アンタが邪魔するからだろ!つーか『俺の彼女』って何だよ!第一副会長がそんなことしていいのかよ!」
「副会長が恋愛しちゃいけないなんて校則はない。」
「じゃあ何か?恋にうつつを抜かしてる暇があるんだったら勉強しろってか?」
「男女交際禁止なんて校則もない。むしろこの学園は恋愛自由だ。」
「だったら何でそんなわけのわかんねぇ嘘つくんだよ!」
「嘘じゃない。ももちゃんは俺の彼女だ。」
「嘘だ!だいたいももことアンタのどこに接点があったって言うんだよ!」
「ごおちゃん!ホントなの…」
「は?」
「本当に先輩と付き合ってるの。黙っててごめん。」
「オマエまで何の冗談だよ?オレの気持ちが迷惑ならハッキリそう言やぁいいだろ!2人してそんな芝居ぶっこきやがって!意味わかんねぇ。」
「芝居じゃない。本当なんだ。夏休み中から付き合い始めた。」
「信じねぇ!オレは信じねぇぞ!」
「そんなに信じられないなら、証拠見せようか?」
博はそう言うと、ももこの腕をグイッと引っ張った。
ももこの唇に、フっと何かが触れる。