第1章 Class1.恋人は爽やか副会長!?の巻
休み時間、快彦が英語の宿題を必死で写す中、女子達の恋愛トークが始まる。
「さやかの彼氏って大学生なんでしょ?」
「うん。」
「大人~!しかもサーファーとかめちゃめちゃかっこいーじゃん!」
「そうかな?」
「そうだよぉ!」
「いいな~。」
ももこときょうこが全力で羨ましがる。
その様子を見て剛がボソッと言う。
「あのさぁももこ~、オレ達もさぁ、その…そろそろ…」
「あっ、そうだ!」
突然席を立ち准一の元へ歩き出すももこ。
「…って聞けよ!」
「准くん!」
クラスの女子全員バッとももこのほうを向く。
「昨日委員会でさ、修学旅行のこと決めなきゃいけなくて、准くん休んでたから。班決めとかしなきゃいけないんだけど、どうする?」
「ももちゃんに任せるよ。」
「そんなの困るよ~。男子のことは准くんが仕切ってくんないと。あたしわかんないもん。大体なんでいっつも委員会休むの!?もっとちゃんとしてよ!」
准一はめんどくさいとばかりに窓の外を見る。
「ちょっと!聞いてんの!?准くん!」
「勝手に“准くん”とか呼んでんじゃないわよ!」
プンプン怒りながら教室に入って来たのは隣のクラスのエリカ。岡田ファンクラブの会長である。
「誰に断って“准くん”なんて呼んでんのよ?」