第2章 Class2.memoly
「よろしくね。」
「あの…どうしても行かなきゃダメですか?」
「ドタキャンは受け付けないぞ。」
こんな時でも坂本先生は厳しい。
「そんなに怖いの?大丈夫だよ。」
「怖いっていうか…」
そんな彼女の様子を見て心配そうに近づいて来たのは彼女の親友の女の子。
「ももち大丈夫?」
そこへ岡田も来て耳元で何か言っている。
「美術室は気をつけたほうがいいよ。」
「はい!じゃあ次、スタート!」
「行こう!大丈夫だから。」
「副会長さん、ももちのことよろしくお願いします。」
「わかった!じゃあ行ってくるね!」
校内に入る。
暗い廊下を歩いていると、彼女が俺の制服を掴んできた。俺は思い切って彼女の手を取る。ギュッと握り返す彼女。俺の心臓は別の意味でドキドキだ。
理科室のお札を取ればクリアだが、それまでにリタイアすると失格になる。
俺は今日ここで告白しようと決めた。
が…
美術室の前を通った時、事件は起きた。
「あたしもう進めない…」
彼女の足はガクガク震えて動けずにいる。
「どうしたの!?大丈夫!?」
「もうダメっ!気持ち悪い…」
すると突然彼女はその場に倒れ込んでしまった。