第17章 Class10.初めてを僕に(〃^ー^〃)の巻
終業式の後部活動を終えたももこは浮かない顔をしていた。
心配した太一先生が話しかける。
「ももこどうした?今日元気ないな。」
「太一せんせぇ…」
「あ、わかった!長野くんと喧嘩したんだろ?」
「喧嘩っていうか…」
「仲直りしなきゃダメだぞ。」
太一先生はそう言ってももこの頭をポンポンして音楽室を出て行った。
「太一先生に頭なでなでしてもらったのに元気が出ないところを見ると、相当落ち込んでますね。」
ちえも心配そうだ。
ももこが曇った顔をしながら部室を出ると、そこには博が立っていた。
「センパイ…」
「お疲れ。」
博は昨日のことなどなかったかのように自然に振る舞ってくれている。
「センパイもう委員会ないんじゃ…」
「昼飯一緒に食おうと思って待ってた。」
「って、もう4時まわってますよ!」
「うん。腹減った。」
「連絡してくれればよかったのに。」
「部活の邪魔しちゃ悪いと思って。それより、今太一先生に会ってももちゃんが元気ないって言ってたけど、大丈夫?」
「え?」
ーセンパイ昨日のこと気にしてないのかなー
「とりあえずどっか食べ行こ。」
博は優しくももこの手を引いて歩き始めた。