第7章 巻き込まれた(?)GW
やって来ました。ゴールデンウィーク!
私は今新幹線の中に居ます。
そう。清十字怪奇探偵団の皆と一緒に。
ゴールデンウィーク前にカナちゃんから、団員全員で捩目山という所へ合宿に行く、と言う事を伝えられた。
捩目山って言ったら、原作では牛鬼との戦いがある。
そして、温泉に浸かっていても、妖怪に襲われるという最低なハプニングも。
行きたく無い。
そう。行きたく無かった。
だが、別荘には超豪華な食事が用意されるらしい。
超豪華というと、もしかして超高級ブランドの牛肉や熟成肉が……!!
思わず口の中に唾が溜まった。
それをゴクリと飲み込む。
実は私は何故か小さい頃から、肉が大好きなのだ。前世では普通だったのに。
お母さんも大好きなので、食卓には肉料理が毎日のように用意される。
でも、お父さんは、普通のサラリーマンなので滅多に超高級肉にはお目にかかれなかった。
超高級肉の存在に心がグラグラと揺れる。
怖い妖怪に襲われたくない! 危険な目に遭いたくない!
でも……超高級肉……。きっと舌の上で蕩けるんだろうなぁ……
あ。よだれが。
と、カナちゃんが「超高級肉……」と呟く私を見て首を傾げた。
「良かったら、私の分いる?」
「ありがとう! 行く!」
私の心は、カナちゃんの言葉で決まった。
いざ、捩目山別荘!
待ってて! 私の超高級肉ー!