第2章 転生!?
なんで現実に漫画の人間が居るの?
いや、そんな事が実際有り得るわけがない。
やっぱり、同姓同名なんだろう。
偶然って重なるもんなんだなー。
そう納得しつつ、うんうんと頷く。
そんな私に家長さんは吃驚した様子で口を開いた。
「へえ、転校初日なのに、もうクラスメイトの名前覚えちゃったんだ。すごいよ。有永さん!」
「へ? あ、ああ、そう。少人数なら名前覚えたよ。少人数なら!」
「そっか。あ、私今から帰るんだけど、一緒に帰らない?有永さん、どっちの方面に帰るの?」
どっち、と言われても、転校したてなので、地域の名前は判らない。
なので、電車から降りる駅名を告げる。
「そっか、じゃあ、私が降りる駅と反対方面なんだ。じゃあ、駅まで一緒に帰ろ!」
「うん!」
私はそれに異論はなく、コクリと頷いた。
そうやって、駅まで家長さんと一緒に帰る。
そうして家長さんは、浮世絵町での新しい友達第一号となった。
転校初日に友達が作れて嬉しいな!