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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第13章 わくわく京都への旅


でも、こんなにボロボロだけど治癒しないって事は、緊急に治さなくても大丈夫な傷って事で……

私は、大怪我を負ってないと知り、ほっとした。
お父さんが柔らかい声で夜リクオ君に謝罪する。

「すまないね。奴良君」
「いや……」

短く応える夜リクオ君。
と、自分が鬼に攻撃された傷の事を思い出した。

「あ、じゃあ、私の時は……、そっか、死にかけてたんだっけ?」

そりゃ緊急を要するよねーっ

うんうんと呑気に頷きそう考えていると、目の前の夜リクオ君が私の左肩をぐっと掴んできた。

「おい、そりゃどういうことだ?」
「え?」

と、夜リクオ君の後ろから可愛らしい声が突然響いた。

「ごめんなさいっ! リクオ様! 有永さんを守れませんでした!」

それは頭を90度下げた氷麗ちゃんだった。
夜リクオ君は氷麗ちゃんの方に視線を向ける。

「有永さんは、私を庇って……本当にすみませんっ!」
「………」

無言の夜リクオ君は今度はこちらに視線を戻すとじっと私を見つめた。

「舞香……」
「ん?」
「守ってやれなくて悪ぃ……」
「あー、別に責任感じる事ないよ! リクオ君は敵との戦いに一生懸命だっただけだし!」

そう言い軽く笑うと、突然夜リクオ君の方に引き寄せられ、抱き締められた。

うえお!?

心臓がバックンバックン騒ぎ出し、顔に血液が集まり熱くなる。

なに!? なにがおきてんのー!?

思考力が低下し、ぐるぐると頭の中が混乱する。
と、近くでお爺さんの渋い声が聞こえて来た。

「おー。おー。熱いのう、リクオ」

え? え? この声ってもしかしてぬらりひょんさーん!?
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