第13章 わくわく京都への旅
き、聞かれた!?
傍に居るならリクオ君の方がいいって聞かれたー!?
ってちょっと待て、私!
お見舞いに行った時思い切ったハズなのに、どうしてそう口走ってしまったんだろ?
私、まだリクオ君の事が、好き……?
うー、未練たらしい!
目の前のリクオ君は、絶対最終的には氷麗ちゃんと結ばれるんだから、私の気持ちが横槍入れてはダメダメッ!
私は頭を横にぶんぶんっと強く振る。
と、茨木童子が夜リクオ君の言葉に応えた。
「ひ弱な奴はすっこんでろ。オレはその女を連れて行く」
「誰が連れて行かせるかよ……!」
「邪魔をすんのかぁ? なら……死ねよ」
茨木童子が2本の刀を構える。
夜リクオ君も誰かの刀を借りたのか、右手に握っている刀を構えた。
と低く野太い声が頭上から茨木童子を呼んだ。
「茨木童子。何をしている! 晴明様に続くぞ!」
それは鬼童丸だった。
地獄への門の前でこちらへと振り返り、こちらを見ている。
「今、行く。この女を連れて行くから待ってやがれ」
そう宣言する茨木童子。
「やらせねぇ! 舞香はオレの女だ……!」
は?
想像もしていなかった夜リクオ君の言葉に私は目を点にした。
オレの女ってどゆ事?
氷麗ちゃんを好きになるハズのリクオ君が、私の事好きになるはずないし……
あ!! もしかして、夜リクオ君は私の事からかう道具みたいにしか見て無くて、この道具はオレのものだ、的な感じ!?
「ちょっ、私、玩具じゃないよ!?」
そう抗議するが、何故かスルーされ、目の前の2人の刺々しい会話は進んだ。
「おめーのおんなぁ? 違う、オレのだ。オレが見つけたんだ」
「てめぇが制御できるような女じゃねぇ」
制御不能の玩具扱いー!?