第13章 わくわく京都への旅
しょうけらが探す子供?
どういう事?
考えを深めようとしたら、4匹がこちらに向かってゆっくりと歩み寄り始めた。
「っ!!」
私は無意識に寝てるカナちゃん達を見ると、皆を庇うように両手を広げていた。
カ、カナちゃん達は守らないと!
カナちゃん達はこのまま殺されるような運命じゃないし!
「な、何しに来たの! 妖怪!」
気力をふり絞って口を開くと、妖怪達は感心したような口調で話し出した。
「ほう、人間のクセに威勢がいい」
「それに他の子供を守ろうとしているぞ」
「この子供か。しょうけら様がお探しになっている子供は」
「そうだろう」
4匹は顔を見合わせ頷くと、私を捕えようと次々と手を伸ばして来た。
「!!!」
恐怖に心臓が縮み上がる。
でも、ここはどかない。私は、友達を守るんだから!
私は怖いのを我慢し、妖怪達をキッと強く睨みつける。
するとだんだん胸が熱くなり、その熱が籠ると今度は体外に放出されるように身体全体が熱くなった。
熱気が身体を取り巻く。
すると、目の前の妖怪達は驚愕に目を見開いた。
「なんだ、こいつは!」
「人間じゃなかったのか!?」
だんだん身体に力が漲り、目の前の妖怪達への恐怖が全く無くなった。
今なら、なんだってやれそうな気がする。
と、ふと右手を見ると爪がいつもより長く伸びていた。
これは、また爪だけ妖怪化したのかな?
危機感を感じるとこの爪私を助けてくれるから、これで目の前の妖怪達を倒せってことかもしれない。
右手に力を入れると私は4匹の妖怪達に視線を合わせた。
私の視線を受けた4匹は、何故か肩をびくっと震わせた。
しかし、そのうちの1匹が、悔しそうな声音で叫び声を上げた。
「えぇえい! 憶するな! 我らはしょうけら様の親衛隊! この小娘に我らの力を見せてやれ!」
「おぉおお!」
3匹は雄たけびを上げると、一斉に私へ向かって飛び掛かって来た。
でも、この4匹に恐怖は感じない。
怖くない。