第13章 わくわく京都への旅
思い出せ! 思い出せ私!! 今こそ原作知識をフル活用する時!!
確か、確か……えっと、えーっと。
まず原作では京都で妖怪に襲われた清継君達をゆらちゃんが花開院本家に保護するんだよね。
んで、地震。
……、大きな轟音を伴う地震に見舞われた場面ってあったっけ?
……。いや、無かったと思う。
あったのは、しょうけらとかの妖怪に襲われた場面だけ……、って、あっ!!
「もしかして今花開院家が妖怪に襲われてる!?」
外に出てないから、それが本当かどうか判らないけど、きっとそうかもしれない!!
「こ、ここは、大丈夫だよね? 入って来ないよね? 妖怪……!」
花開院家の中に入る場面とか無かったと思うけど、ここらはうろ覚えだから自信が無い。
き、き、きっと大丈夫、大丈夫!
スーハーと深呼吸し、気持ちを静めると、私は周りで眠っている清継君達を見た。
スヤスヤと気持ち良さそうに眠っている。
……、出来るなら私も皆と一緒に眠りたかった!
なんだか、私だけ仲間外れのような感じで、少し寂しさが募る。
「このまま床に横になって、目を瞑れば眠れるかな?」
微かな期待を胸に呟いていると、突然この部屋の入口がバキッという大きな音と共に破られた。
「な、何っ!?」
心臓を驚きにドキッとさせつつ入口を見ると、そこには見るからに異形の様相をした4匹の妖怪達が居た。
なんで妖怪が入って来てるのー!?
4匹の妖怪達は私と床に寝転がっている清継君達を見ると口々に話し始めた。
「人間の子供がたくさん居るぞ」
「もしやこの中にしょうけら様がお探しになっている子供が混じっているのでは?」
「そうに違いない。まあ、違っていても肝を頂けばいい話しだしな」