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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第13章 わくわく京都への旅


私の声が聞こえたのか、清継君は顔だけ振り返らせた。

「どうしたんだい? 有永さん? ボクを呼んだかい?」
「清継君の計画性の無さに突っ込んでたの!」
「何を言うんだい!? この完璧なボクが無計画な事をするわけないじゃないか! はっはっはっ、見たまえ! 妖怪の出没に合わせたこの京都への到着時期! 完璧だよね! ねぇ、島君!」
「はいっす! 清継君はいつでも完璧っす!」

清継君の言葉に相槌を打つ島君。

でも、私が言ってるのは、そこじゃなーい!

「宿が完璧じゃない! 花開院さんになかなか連絡付かなかったらどうしてたの! もう時間遅いから宿取れないし!」
「はっはっはっ、こうしてゆら君に出会えたからいいじゃないか! ノープロブレムだよ! 有永さん!」
「ノープロブレムじゃなーい!」

私はそう返しながら決意した。
もう絶対清十字団のお泊り旅行には、ついて行かないと。



30分程歩いただろうか?
目の前に現れた立派な門構えに、思わず見入ってしまった。
リクオ君の家と同じくらい、立派な門構えだ。
それに、屋敷を囲む塀は、向こうが見えないくらい長い。

まあ、夜だから向こうが見えないのは当然だけど……。

そして、ゆらちゃんに連れられ門をくぐると、大きな屋敷が現れた。
これまた大きい。それに広い。
リクオ君の家より広いんじゃ? と思われるほどだ。
その大きさにポカンとなっていると、カナちゃんから服の袖を引っ張られた。

「舞香ちゃん、行こう。置いてかれるわよ」
「、あ、わわっ、ごめん!」

私はカナちゃんの声に正気を取り戻すと、皆に急いで追いついた。
そして、通されたのは広い板間の部屋だった。
周りを見るが、何も置いてない。
ただ広い空間が広がっている。

もしかして、ここで陰陽師が集まって作戦とか練るのかな?

そう考えながら、膝を抱えつつ座った。皆もゆらちゃんを中心にするようにして、思い思いの格好で座った。
正座をしたゆらちゃんは、私達が座ったのを確認すると、両膝の上で拳を握りしめながら話し出した。

「400年前、うちんご先祖様、妖が京に入れへんよう、8つの封印を用いて結界を張ったんや。やけど、封印を守っとった義兄ちゃん達倒されて、6つ破られてもうたのが今の現状や……」
「ゆら君のお兄さん達がっ!?」

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