第13章 わくわく京都への旅
は、恥ずかしー!
すごく、恥ずかしい!
いや、誰も聞いてないから、恥ずかしがる事なんて全くないって判ってるんだけどっ!
何かやっぱり、恥ずかしいっ!!
私は顔を両手で覆い、頭を畳に付けて羞恥に身悶えした。
顔から火が出るように熱い。
うー、恥ずかしすぎて顔の熱が引かない。
こうなれば、自分の心に言い聞かせるしかない!
うー、恥ずかしがる必要無し。恥ずかしがる必要無し。これは、あの気持ちを無くす為の行為だから!
恥ずかしく、無い!
何度も何度も繰り返し私自身に言い聞かせる。
と、だんだん羞恥心が薄まって来た。
私はようやく頭を上げ、両手を顔から外すと、ほうっと安堵の息を付いた。
「うん、薄まった。顔も熱くない」
顔を軽くぺちぺちと叩くと、私はリクオ君の方に身体の向きを直した。
よっし、吐き出したから、あんな気持ちにならないはず!
そう思ったのに、リクオ君の寝顔を見たとたん、心臓がドキンッと大きく跳ね上がった。
さっきと同じような気持ちが、後から後から溢れ出て止まらない。
私はその気持ちを振り払うように頭を振る。
「心臓が跳ねたのは、気のせいっ、絶対気のせい!」
うん、この気持ちも気のせい!!
私は目を閉じ、大きく深呼吸を繰り返した。
「スーハー、スーハー、ふー……。よしっ、今度は大丈夫!」
再び目を開けると、鼓動の速さは緩くなっていた。気持ちも抑えられたのか、少し騒めきは残ってるけど大部分は凪いでいる。
安心すると、私は再びリクオ君の寝顔を見た。
あ。少し胸の奥が痛いけど、大丈夫っぽい!