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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第13章 わくわく京都への旅


どういう事?
お父さんは、私が原作知識がある事を知らないハズ。
私が京の様子を知らないと思ってるから、説明してくれると思ったんだけど……
なんで、私が京都の様子を知ってるって思うんだろう?
なんで??

首を傾げてお父さんを見ていると、お父さんはお母さんに向かって口を開いた。

「芙蓉、この様子だと抜け出してでも行きそうだから、行かせてあげようか」
「背の君、しかし、危険じゃ!」
「でも、子供の行動を無暗に縛り付けるのは、してはいけない事だと僕は思うよ?」
「じゃが、大怪我でもしてしまったら、どうするのじゃ! 妾は心底後悔するぞえ!?」
「大丈夫だよ」

お母さんに穏やかな口調で言い聞かせると、お父さんは自分の胸ポケットから、透明な水晶で出来た数珠を取り出した。
そして、私の傍に置く。

「舞香。これは舞香の身を守ってくれるお守りだよ。必ず身に付けて外さないようにするんだよ」
「背の君、それは!」

お母さんが、身を乗り出して私の傍に置かれた水晶の数珠を見る。
そんなお母さんにお父さんは、にこやかに微笑みつつ頷いた。

「僕が作った数珠だよ。守りの力を込めておいたから、心配はないさ。芙蓉」
「それならば大丈夫じゃ。背の君の霊力は前世と変わらず素晴らしいものじゃからのう」

霊力?

私は、目を瞬かせながら、傍に置かれた数珠を見る。
何の変哲もない数珠だ。いや、数珠は房が付いてるけどこれには付いてない。ただ大小の水晶を円の形に繋ぎ合わせただけのブレスレットのような感じだ。
これなら、いつも腕に付けていてもおかしくなさそう。
私はそれを手に取るが、滑らかな水晶の感触が伝わって来るだけで、他には別段変わった事は無い。
これで、お父さんの言う通り効果があったら、通販なんていらないというものだ。

「うー、早く言ってくれればいいのに。以前通販でわざわざ買っちゃったよ!」
「ははは。それはごめん、ごめん。でも、今回みたいにそんなに危ないという事は無かったからね」
「……」

ん?
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