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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第13章 わくわく京都への旅


私は勇ましい足取りで家路についていたが、ふと原作での京の出来事を思い出す。

えーっと、清継君達は京都に着くとゆらちゃんと会って、そのまま保護されるんだっけ?
それで部屋の中で過ごすけど、……あ! 確か、しょうけらって言う妖怪にゆらちゃんが匿ってくれた本家潰されるー!?
いや、いや、でも最後は、皆無事だったよね?
………、良し! 怖い目に一度遭うけど、羽衣狐戦に巻き込まれるフラグは無い!
隙を見て肉料理を堪能してみせる!

「待ってて! 肉料理ー!」

私は帰途を急いだ。


家に辿り着くと、私は玄関に置いてある靴を見る。
お母さんがいつも履くサンダルはある。と、言う事は今は居るってことで……

「ただいまー!」

声を上げると、ダイニングキッチンの入口から、白いフリルの付いたエプロンを身に着けたお母さんが顔を出した。

「おや? 舞香。いやに早く帰って来たのう。どうじゃったのじゃ? ばーべきゅーとやらは、楽しんで来たかえ?」

うーん、あははー、と言いつつ靴を脱ぎ、お母さんに近寄った。

「バーベキューじゃなかったよ。今度京都に行こう、っていう話しをするだけだったよ」
「そうかえ。土産を期待してたのじゃが、残念じゃのう。しかし、京かえ。あの時は結界があり入れなんだのう」

お母さんは近寄った私をテーブルに座るように促すと、冷蔵庫から冷えた麦茶を取り出し、コップに注ぐ。

「京に入れなかった?」
「そうじゃ、入りたくても結界に弾かれてしもうてのう。日の本の地を踏んで以来訪れた事の無い土地の一つじゃ」

そう言えば、原作では400年前花開院秀元さんが、京に結界張ったんだっけ?
それに、日の本の地を踏んで以来? って、事は、お母さん、日本の妖怪じゃないって事?
………。
お母さんの生まれた土地とか聞いてみたいけど、今は、それよりも重要な事がある!

私は拳を膝の上で、ぐっと握りしめると私の前に麦茶の入ったコップを置くお母さんを真剣な表情で見上げた。

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