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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第12章 陰陽師には近寄るべからず


「ん? 何ー? リクオ君。もしかしてトイレ? いいよ。待ってるよー」
「そうじゃなくて、その……、この前夜のボクが聞いちゃったんだけど……」
「うん?」

誰に何を聞いたんだろう?

なんだか言い辛そうなリクオ君に、私は首を傾げながらストローでコーラーを飲む。

「ボ、ボクを、好きだって、ホント!?」

ブッフーッ

私は盛大に飲んでいたコーラーを噴き出した。

「わっ、大丈夫!? 舞香ちゃん!?」
「ゲホッゴホッゲホッ」

気道に入ったのか、咳が出続ける。

ちょ、ちょ、くる、し……!!
「ゲホッゴホッゲホッゴホッ」

咳が治まって来ると、背中を摩る感触がして来た。
リクオ君が擦ってくれてるようだ。

「ぜぇ……はぁ……、し、死ぬかと思った……」
「舞香ちゃん、本当に平気? びっくりさせてごめんね?」
「はぁ……、ホントにびっくりしたよ! うー、リクオ君、そ、それって誰から聞いたの?」

私はハンカチをポーチから取り出すと、口元を拭いながら聞く。
リクオ君は視線を逸らし、頬をぽり、と掻くと「舞香ちゃん」と答えた。

え? え? え? 私!?

「私、誰にも言ってないよ!?」

あ。しまった! つい心の声が!!
これじゃあ、肯定してるようなものー!!

思わず口を押えると、リクオ君は、バツが悪そうに口を開いた。

「ごめん、夜のボクが、舞香ちゃんの部屋の外で聞いちゃったんだ……」
「え! え!? 私の部屋の外にリクオ君、居たのー!?」
「う、うん……」

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