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【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第11章 邪魅事件発生


「2人共、仲いいのね」
「ごか「だろ?」」

私の言葉を遮るように、言葉を被せて来た夜リクオ君。

なんで、私の言葉を遮るの、リクオ君!
いい加減、おろしてー!


夜か明けて、朝ご飯を頂くと、私達は菅沼さんの家を後にした。
おみやげとして貰ったのは、発泡スチロールに入れられていても、未だ足をウゴウゴ動かしているカニだった。

肉料理もおいしいけど、カニもなかなかおいしいんだよね!
食べるのが、楽しみー!

と、浮かれた気持ちで足を動かしていたら、後ろからポンッと肩を叩かれた。
誰? と思って振り返ってみると、そこには眼鏡を掛けた人間姿のリクオ君が居た。
リクオ君は心配そうに口を開く。

「舞香ちゃん。朝まで時間が短かったけど、ちゃんと寝たの?」
「あははー、おかげ様で全く寝た気がしないよ、リクオ君」
「え? 大丈夫?」

と眉を顰めるリクオ君を、私はじとっと恨みがましい目で見た。

「リクオ君……。降ろしてって言ったのに……」
「え? いや、ははは……。つい」

頭に手を当て私から目を逸らすと、いっけね、やりすぎたかな?と零すリクオ君。
ど、どういうこと?と聞こうとすると、カナちゃんがリクオ君の後ろから、ひょこっと顔を出した。

「何? 何のこと話してるの?」
「いや、なんでもないよ!カナちゃん!」

手を横にブンブン振るリクオ君に、疑わし気な視線を向けるカナちゃん。

やっぱり、カナちゃん、リクオ君の事好きだから、リクオ君の動向が気になるんだろうなぁ。

そう思うと何故か、胸の中がチクチクした。

好きなのは、清継君、と決めてるのに、なんでこんなに胸が痛いんだろう?
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