• テキストサイズ

【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第9章 覚醒


「ボクの事、下の名前で呼んでよ! ボクも有永さんの事、名前で呼ぶからさ!」 
「へ?」
「うん。友達同士なんだしさ。ね!」
「え、っと、リ、クオ……君」

うわっ、なんだか下の名前呼ぶの恥ずかしい!

一気に顔へ血が集まり、火照る。

「……え? あ、あれ?」

と、何故かリクオ君も顔が真っ赤になっていた。
リクオ君は顔を片手で隠すと、横を向く。

「えっと、なんだかごめん。ボク、ちょっと……」
「わ、私も……」

そう言いつつ、私は火照った顔を俯かせた。
その恥ずかしさは、1時間後、お父さんを伴った若菜さんが障子を開けるまで続いた。

なんで、名前呼ぶだけでこんなに恥ずかしいのー!? 私ー!?


そんなこんなで、奴良リクオ君を名前で呼ぶ事になったけど、改めて考えると、リクオ君は本当に優しくて器が大きいんだ、と感じた。
でも、そんなリクオ君を好きになる事は出来ない。
怪我をさせるような私は、好きになる資格なんてないから。

代わりに好きな人、出来るかな?
ううん。無理矢理でも、作らないと……!

この想いが小さいうちに……、早く!

私は家に向かう車の中で、再び決意を固めた。
/ 341ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp