第9章 覚醒
こういう意味って何?
会いに来たって言いたいんだろうか?
でも、なんで私に会いたいって思ったんだろう?
敵なのに?
眉根を寄せると、突然ベッドの上に押し倒された。
!?!?
「なっ!」
奴良リクオはその端正な顔を近付けると、低い声で囁いた。
「オレがウソついてるように見えるのかい? オレはウソはつかない妖怪だぜ?」
な、な、なっ!
敵なのに、敵なのに!
心臓のドキドキが止まらない。
顔が火照る。
「は、離れ……」
「離れたら何かくれるのかい?」
はいっ!?
「そ、そ、そんなわけ無い!」
「じゃあ、却下だ」
奴良リクオは口元に楽しげな笑みを浮かべた。
うわーっ、どうしたらいいのー!?
お、お母さん、ヘルプミー!!