• テキストサイズ

【ぬらりひょんの孫】転生は大変です

第9章 覚醒


「親の敵に対する正義の制裁だ。悩む必要は無いだろう」

正義の制裁。
確かに。

私はコクリと頷く。
と、グラウンドの方から私の名前を呼ぶ声が聞こえて来た。

この声は、奴良リクオだ。
多分、保健室から消えた私を捜しているのだろう。

「優しいフリも大概にしとけばいいのに……」

そう呟くと、玉章は私の顎から手を離し小さく笑った。

「クッ……。有永舞香。楽しみにしてるよ…」
「う、まく行かないかもしれないかもだけど、頑張ってみる」

そう答えると、玉章は姿を現した時と同じように木の葉を自分の周りに渦巻かせ、そのまま姿を消した。

奴良リクオを嵌める、と言うか誑かす。

「私に出来るのかな? カナちゃんみたいに可愛ければ出来るんだけど……」

自信の無さから、溜息を一つ付く。
しかし、やらなければ、認めて貰えない。
認めて貰えなければ、敵への制裁は出来ない。
私はお腹に力を込め、腹を決めた。

やってみなければ判らない。

「ダメでもともと! がんばろ!」

私は拳をグッと握り締めた。
/ 341ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp