第8章 カナちゃんの誕生日
そして、家に帰ってすぐカナちゃんの携帯に電話をした。
あの後、無事家に帰っているなら、きっと携帯に出るはず。
しかし、何度鳴らしてもカナちゃんは出なかった。
そう言えば、眠たがっていたから、帰ってすぐ寝たのかな?
夜に電話すれば起きてるかもしれない。
私はご飯を食べ、お風呂に入った後またカナちゃんに電話をした。
でも、やはりカナちゃんは電話に出なかった。
深く眠ってる?
自室のベッドでパジャマを着て横になりながら、携帯を見ていると、ふいに窓をコツコツと叩く音が聞こえて来た。
なに?
不思議に思いながらもベッドから降り、カーテンを開ける。
と、そこには銀の髪を靡かせ紅い眼をした夜リクオ君が居た。
驚きで一瞬息が止まる。
「わっ!? 奴良くん!? なんでここに!?」