第7章 補習と追試は勘弁して?!
梨沙
『もぅ! みんなして苛めないでよ!』
万美
「梨沙が食い意地張ってるからでしょ。」
圭太
「そんな事より梨沙、俺、前に言ったよな。勝手にベッドん中入るなって。」
梨沙
『うっ…でも、圭太は「入ってくるな」って言ってたじゃん。それって、圭太がベッドに入ってる時は。って事でしょ? それに眠たかったし…』
圭太
「そう言う意味じゃねぇんだよ…」
梨沙
『? じゃあ、どう言う意味だったの?』
圭太
(だー! どう説明したら良いんだよ?!)
俺が言いたかったのは、男のベッドに無防備で寝るな。って意味だったんだけど、どうやら梨沙に上手く伝わってなかったらしい…
光紀
「ねぇねぇ、梨沙ちゃんってさ、毎朝圭太のベッドん中に潜り込んでんの?」
梨沙
『え?』
圭太
(あぁ…コイツは本当に空気を読んでくれない…)
光紀は、いつもこうやって直球に聞いてくる。
それは別に悪い事じゃねぇんだけど、それを俺が居る前で聞くか?
梨沙
『う、うん。圭太が朝起きないから、起こしに行ってるの。』
光紀
「へ~…でもさ、何でベッドに潜り込むの?」
圭太
(おい、わざわざこっちをチラ見すんな。)
光紀はチラチラとこっちを見ながら梨沙に質問している。
圭太
(てか、何気に俺も知りたかったんだけど。)
そう思い、チラッと梨沙を見る。